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六ノ里ランドスケープ(風景)

 

六ノ里は、白鳥町の東側の東西に延びる牛道川沿いの谷に点在する集落です。
白尾山の自然と、牛道川の清流に囲まれた里山の風景は、人々により長い時間をかけて作り出された姿を今も残しています。
この地は、古くから山を越えて人の往来の多い場所であったため、古来からの史跡や歴史的な文物が数多く残っています。

善勝寺(ぜんしょうじ)

 天然記念物に指定されていいる樹齢推定400年のエドヒガン桜の大木"善勝寺桜"を始め、境内には春になると色とりどりの花であふれる観光スポット。

 寺伝によれば、1357年天台のお堂を建てたのが始まりと伝えられる古寺であり、白尾大権現という山岳信仰で栄えた頃は、白尾山登拝の

入り口として重要なお寺であった。

 中世後期には浄土真宗に替わり、現在の善勝寺という寺号となった。山号の清滝山の名前通り、背後の山の中腹には険しい滝があり、修験者の修行跡を物語っている。(桜の時期は4月下旬)

平谷白山神社(ひらだにはくさん)

  六ノ里の中央部に位置する白山神社で、橋詰集落から旧道を通って、光蓮寺から牛道川の支流である洞川の谷の入り口にある。
 近頃は行われていないが、六ノ里の嘉喜踊りはこの神社で行われていて、ここから秋葉神社や栃洞白山神社に打ち出しに出たそうだ。
  もう18年以上も実現できていないので、古老たちはその継承を危ぶんでいる。

   現在はこの洞川沿いに県道に上がる道(旧六ノ里分校跡)が整備されているが、古くはこの神社から川沿いに東に進む古道があり、善勝寺の下(現日月神園の下方)に続く道がであったようだ。

高久の棚田(こうきゅうたなだ)

 牛道川に向って南に流れるアツラ川に開けた集落が高久地区だ。
傾斜の厳しい台地に苔むした自然石の石垣土手が広がる棚田の風景は絶品です。
 長い間の風雪にも耐えることができた石積みの技術が素晴らしい。
この地域には大昔から腕の良い石積み職人がいて、全国各地を渡り歩いたという話もある。
 地域には多屋(たや)とよばれた古い家が今もあり、白尾山への登拝や祭りごとの中心的な役割をしていたと言われている。
 このアツラ川に沿って林道を登ってゆき、白尾山の北側から登山することもできる。

畑ヶ谷の棚田(はたがたにたなだ)

 平谷白山神社から延びる旧道を東に向かってゆくと畑ヶ谷の棚田が広がっている。
 牛道川の河岸段丘に沿って大きめの田んぼが整地されている。
この地域でとれるお米は「六ノ里の棚田米」として商標化されおり、とても美味しく全国から注文が殺到している。
 また、棚田を利用した『六ノ里棚田・にじいろプロジェクト』という体験イベントが毎年開催され、イラストたんぼの植え付けや稲刈りなど都市部からの子供たちを招いている。

栃洞白山神社(とちぼらはくさん)

 栃洞地区は六ノ里の一番奥にある集落で、牛道川の源流部に位置する。栃洞からさらに谷道を遡り大平峠を越えていくと、明宝(旧明方)寒水(かのみず)へと抜ける道が続く。 集落の最奥にあるのが栃洞白山神社である。由緒は定かではないが、鎌倉時代作とみられる懸仏があり、天文五年(1563)の銘のある十一面観音のお前立のあることから、中世には既に鎮座されていたのでははないかと思われ、白尾権現信仰の痕跡がうかがえる。 この神社では今でも縁日(九月上旬)の祭礼日の夜、拝殿踊りが催され郡上踊りのルーツとしての古体を残している。

 

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